Blue Snake

散々引きずられて辿り着いたのは旧体育館。

古びて所々にヒビが入っているそこは、たしか【無色】の溜まり場。

背中に冷やや汗が伝った。

ここはヤバイ。

ここに入ったら後戻りできない。
何故かそんな気がする。

そんな気しか、しない。

私は全力で抵抗を始めた。

全身の力という力を集めて、清水凛が引っ張る方向と逆の方向に引っ張る。

転んでもいい。
怪我してもいい。

ここから離れなければ。

「面倒くさいなー」

清水凛は面倒くさいと言いながらもニヤニヤと笑っている。

気味が悪い。

「躾がなってない子には仕置きが必要だよねー?」

奴はそういったと同時に、私の手を離した。

私の体は、当然、私の引っ張っていた力の方向に倒れる。

倒れた私に覆い被さるように清水凛が上に乗った。
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