御曹司と愛されふたり暮らし
「出張?」

「一月後半から二月中旬にかけて、何度か。会議も結構あるな。留守にする日や夕飯いらない日は、またちゃんと言うから」

うん……と、私はつい、弱々しい返事をしてしまった。
ハルくんがお仕事で家にいないことは、今までも何度かあった。そうじゃなくても、お仕事なんだから、ここで『寂しい』なんて言ったり、態度に出したりしちゃダメだ。
でも、寂しいな……。


すると、彼が。

「花菜、来月の十四日、空いてるか?」

と、聞いてきた。

来月の十四日って、二月十四日? バレンタイン?

空いてるというか……ハルくんにチョコ渡したいと思っているけど……。


「空いてるよ」

私はとりあえず、そう答えた。すると。


「その日は早く仕事終わる予定なんだ。だからこの前みたいに、仕事帰りに待ち合わせして外食しないか? この前は四葉のせいでダメになっちまったし」

思いがけないお誘いをいただいて、私はもちろん「うん!」と答えた。チョコもその時に渡せばいいしね!


うれしくて、でも顔がにやけないように必死に抑えていると。

「十四日に誘うなんて、チョコくれって言ってるみたいだけどな」

と、彼が言った。
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