御曹司と愛されふたり暮らし
とはいえ。そこはちょっぴりデリカシーのないハルくんなので。


「おっ、チョコうめーな」

私があげたチョコを歩きながら食べて、雰囲気のないことを言う。まあ、おいしいって言ってくれているのはうれしいんだけど……。


そうしてマンションまで帰ってきて、冷えた身体を温めるために、ふたりでリビングで温かいココアを飲んだ。


「ココアとチョコって最高だよな」

ハルくんは、相変わらず私のチョコを食べてくれながら、そんなことを言う。


「ハルくん、甘いの好きだよね」

「好きだな。辛いものも好きだけどな」

「私は辛いものダメ」

どうでもいいような、そんなささいな会話が、本当にうれしく感じる。
幸せだ。

でも、今までと変わらないこの雰囲気に、ちょっとだけ不安になる。
私、本当にハルくんの彼女になれたんだよね……?


そう思って、チラッと彼のことを見やると、彼もいつの間にか私をじっと見つめてくれていて、心臓が跳ねた。


「な、なに?」

「いや? かわいいなーと思って」

「なっ!?」

なっ、どういうこと急に!? さっきまでそんな甘い雰囲気全然なかったのにー!!
< 124 / 180 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop