御曹司と愛されふたり暮らし
「あ、えと。ハルくんなら、今日はもうすぐ帰ってくると思うよ」
私が腕時計を見ながら唯くんにそう伝えると。
「遥貴の帰宅時間なんかどうでもいいよ」
「え?」
「だって俺、花菜ちゃんに会いに来たんだもん」
そう言われ、私はまた距離をつめられる。
さっきと同様、後ずさるも、背中が壁にあたり、行き場をなくす。
すると、唯くんの右手が、私の背中に当たる壁にトン、と触れて。
私は唯くんと壁の間に挟まれてしまった。
「花菜ちゃんさぁ……」
唯くんの顔が、私に近づく。
ち、近い!
下手したら、唇が触れてしまいそうな……そんな距離で。
なに? わけがわからない!
「ゆ、唯くん?」
「遥貴のどこがそんなにいいわけ?」
「え……?」
「アイツ、女遊びすごいよ?」
「そ、そんなこと……」
「そんなことないって? 花菜ちゃんは遥貴のなにを知ってるの? 俺はアイツの弟だよ? 俺の方が遥貴のことはよく知ってる。遥貴は、花菜ちゃんの前では紳士ぶってるだけなんじゃないの?」
……そうかもしれない。
私は、ハルくんのことをよく知っているようで、きっと本当は、なにも知らない。
同居しているとはいえ、再会したのはつい三ヶ月前ほど。
その間、何年も会っていなかった。
兄弟として何年もずっと一緒に暮らしていた唯くんの方が、ハルくんにずっと詳しいのは当然だろう。
だけど……それでも……。
私が腕時計を見ながら唯くんにそう伝えると。
「遥貴の帰宅時間なんかどうでもいいよ」
「え?」
「だって俺、花菜ちゃんに会いに来たんだもん」
そう言われ、私はまた距離をつめられる。
さっきと同様、後ずさるも、背中が壁にあたり、行き場をなくす。
すると、唯くんの右手が、私の背中に当たる壁にトン、と触れて。
私は唯くんと壁の間に挟まれてしまった。
「花菜ちゃんさぁ……」
唯くんの顔が、私に近づく。
ち、近い!
下手したら、唇が触れてしまいそうな……そんな距離で。
なに? わけがわからない!
「ゆ、唯くん?」
「遥貴のどこがそんなにいいわけ?」
「え……?」
「アイツ、女遊びすごいよ?」
「そ、そんなこと……」
「そんなことないって? 花菜ちゃんは遥貴のなにを知ってるの? 俺はアイツの弟だよ? 俺の方が遥貴のことはよく知ってる。遥貴は、花菜ちゃんの前では紳士ぶってるだけなんじゃないの?」
……そうかもしれない。
私は、ハルくんのことをよく知っているようで、きっと本当は、なにも知らない。
同居しているとはいえ、再会したのはつい三ヶ月前ほど。
その間、何年も会っていなかった。
兄弟として何年もずっと一緒に暮らしていた唯くんの方が、ハルくんにずっと詳しいのは当然だろう。
だけど……それでも……。