御曹司と愛されふたり暮らし
「わ、私……ハルくんが話してくれたことだけを信じたい……」

震える声で、だけど確かに唯くんの目を見つめて、私は声を振り絞った。


「ハ、ハルくんも、昔はいろんな女の子とたくさん遊んだって言ってた……。だから、きっとその通りなんだと思う……。
だけど、ハルくんはまだなにか隠してると思うから……。
それがなんなのかはまだ聞けていないけど……いつか話してくれたらいいなって思ってる……話してくれたら全部受け止めたいって思ってる……。
だから……

私はハルくんの言葉だけを信じたい……」


そう。

たとえ今は彼に踏みこめられなくても。

いつかは、彼のすべてを受け止めたいって強く思うから。


ほかの人の言葉に流されたりしたくない……。

どんな過去があったって、ハルくんはハルくんだから……。



すると、唯くんは壁から手を離し、私からもスッと離れた。


そして、私に背を向けると。



「……どいつもこいつも遥貴のことばっかり……」

「え?」

唯くんがなにか言った気がしたけど、よく聞こえなかった。
聞き返したけど、彼は。


「……はっ、はっ……」

「唯くん?」

彼は急に、膝からガクッとその場にうずくまった。
苦しそうに胸を押さえている。
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