御曹司と愛されふたり暮らし
「ゆ、唯くん⁉︎ どうしたの⁉︎」

「はっ……はぁ……」

「救急車呼ぶ⁉︎」

だけど彼は、首をふるふると横に振る。
そして、呼吸を乱しながらも、「いつものことだから……」と口にする。


いつものこと? 持病?
どうしようかと思ったけど、彼は胸を押さえながらもなんとか立ち上がったので、私の肩を貸して、エレベーターに乗り、一緒に部屋まで向かった。



ベッドに寝かした方がいいのかと思ったけど、彼は「ソファ貸して」と言って、リビングのソファに寝転がった。
さっきよりは、呼吸も落ち着いてきたみたい。


「お水とか飲む? あ、温かいお茶の方がいいのかな?」

「……じゃあお茶」

「毛布とかはいる?」

「いらない」

私は急いでお湯を沸かし、温かいお茶を用意した。


「はい、お茶」

彼に渡すと、唯くんはソファからゆっくりと上半身を起こし、お茶の入ったマグカップを受け取った。


「ありがと」

「さっき、いつものことだからって言ってたけど、こうやって発作を起こすことがよくあるの?」

私がそう聞くと、彼は……。


「ぷっ」

「え?」

急に笑われたから、驚いて首を傾げてしまう。
すると……。


「ウソに決まってんじゃん。倒れたフリすれば、花菜ちゃんが家に上げてくれるかなーと思って」

「え……?」

すると、急に腕を引っ張られ、私はソファに寝転んでいた彼の胸の上に倒れこむ。
そして、そのまま体勢を反転され、私は彼に押し倒される形となった。
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