御曹司と愛されふたり暮らし
「じゃあ行くか」

ハルくんはそう言って、駅の外へと向かって歩いていく。

私もその後ろを追いかけ、彼の隣を歩く。

私が隣を歩き始めると、ハルくんは歩みを少し緩めてくれた。やっぱりやさしい。


「ハルくん、どこ行くの?」

私よりだいぶ高い目線を見上げながら、私は彼にそう尋ねる。
食事に行くはずだけど、こっちの方にご飯を食べられそうなお店あったかな?

すると、彼は。

「ようやく準備が整ったんだ。早く花菜を連れていきたい」

と、明るい声でそう言ってくれる。


行ってからのお楽しみ……ってことかな? どこに行くのかは教えてくれない。
けど。そう話してくれるハルくんの表情はやっぱりやさしくて、そして楽しそうだから。
きっと素敵な場所に連れていってくれるんだろうな、なんて思って、私もそれ以上はなにも聞かずに、ただ彼についていく。


そうして彼に連れてこられたのは、駅を出てから約徒歩五分のところにある……マンション?
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