御曹司と愛されふたり暮らし
はぁっ、とため息をつくと、空気が白く変わった。

本当に私、情けない。


……ハルくん、本当にどこに行っちゃったのかな。

連絡、したら返信くれるかな。

そう思い、ポケットから携帯を取り出しその時。


カラカラという窓が開く音がして、振り向くと、ハルくんがベランダに出てきた。

ハルくんはちょっと気まずそうだ。私も、やっぱり気まずい。でも、せっかく来てくれたんだ。恥ずかしくても逃げちゃいけない。


「ハルくん、リビングにいなかったからどっか行っちゃったのかと思った……」

私がそう言うと、ハルくんは私の隣に立ち、ぼんやりと空を見上げながら。

「花菜が部屋から出てこないからLINEか電話しようと思って、部屋に携帯取りに行ってた」

と答えた。

うぅ。私ほんとに子どもみたい。本当にごめんなさい。私が俯いて反省していると。


「ほんと、ごめんな」

「え?」

彼の言葉に振り向くと、彼はまっすぐに私を見てくれていて。


「怒らせて、ごめん。そんで……謝りついでみたいになって申しわけないけど、花菜も知ってる通り、俺、デリカシーはないわ、鈍感だわで、正直、お前がなにに怒ってるのかがわからん。悪い」

本当に申しわけなさそうにそう言うから……私は必死で首を横に振る。


「違う、違うよ。ハルくんはなにも悪くないの」

「でも、俺の言葉で怒ったよな?」

「……悲しくなっちゃったの。私ばっかり、浮かれてたんだなって」
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