御曹司と愛されふたり暮らし
浮かれてた?とハルくんは首を傾げるから、私は。

「……ハルくんとのお揃いの思い出、特別みたいに思ってたの、私だけだったのかなって思ったら悲しくなっちゃって、恥ずかしくもなって……」


……って、あれ。わ、私……これ、なんかちょっと半分告白てるみたいじゃない⁉︎ わわっ、どうしよう⁉︎

でも、おそるおそるハルくんの顔を見ると、彼は茶化すこともなく、かといって困るような表情でもなくて……。


「どうでもいいなんて思ってたわけじゃないぜ」

と、真剣に答えてくれた……。


「だけど、なくしたことをマイナスにばっかり考えても花菜が辛くなるだけだろ? だから、気持ちが楽になるようにプラス方面で考えてもらおうと思って明るくああ言ったんだ。特別だって思ってたのは、俺だけだと思ってたから」

「え……?」

「特別だよな。お揃いだし、なにより初デートの記念だし」

デッ……!


まさか、ハルくんの口からデート、っていう単語が出てくるとは思わなくて、私は空気がこんなに冷たいにもかかわらず全身が熱くなって、心臓がバクバクとうるさい。


「って、ごめん」

なのに、ハルくんは急に謝り出して。


「デート、とか。またデリカシーなかったかな? 俺は、最初からそう思ってたんだけど……」

「最……っ?」


最初から、なんて。

そう思ってたのが私だけじゃなかったなんて。

わかってる。きっと深い意味じゃない。
鈍感でちょっぴり天然なところもあるハルくんのことだ。きっと、男女がふたりで遊びに行くイコールデートっていう感じで言ってるんだろう。

それでも。

デートって言ってくれただけで。

私はすごくうれしいから……。
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