御曹司と愛されふたり暮らし
「ハルくん、ごめんね。私、いつまでも小学生の頃と変わらなくて……」

私が謝ると、ハルくんは「え?」と笑った。

「そんなことないじゃん。美人になったし、家事もできるし」

「びっ……⁉︎ ちょ、もう! そういうこと言わないでよ!」

「なにが? ほんとのこと言っただけじゃん」

「〜〜っ!」

きょとんとした表情でそんなこと言わないでよ〜!
天然! 鈍感! もう! もう!


……でも嫌な気はしないんだから、私も重症かもしれない。

まあ、こんな極上な男性にそんな褒め言葉をいただいたら、うれしくならない女はいないと思うけど。


けど私は、ハルくんが極上男子だから褒められてうれしいわけじゃない。


ハルくんだから、だもん。



「ハルくん、私……」

「ん?」


知りたい、私。

ハルくんが私のことを、どう思っているのか。はっきり、知りたい……。


でも、そのためには私がハルくんをどう思っているのかまず伝えるべきだと思う。

気になってるって。言うべきだよね。


心臓が、今日一番バクバク騒がしい。


「私……」

「花菜……?」


ハルくんのこと、気になってる、って。
そう、言わなきゃーー


そう、思った時。



ーーピュゥ。

強い風が吹いて、思わず身震いし……


「はっくしょん」

くしゃみをしてしまった。


「おい、大丈夫か? 寒いな。早く中入ろう」

ハルくんにそう言われ、私はまたしても情けなくなる。
自分の気持ち言うって決めたのにー! なぜくしゃみなんてしてしまったんだ自分!
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