御曹司と愛されふたり暮らし
そこに映っていたのは、私と同い年くらいのかわいらしい女性だった。

この人が、ハルくんのお客さん?

一瞬疑ったけど、私のお客さんであるはずがないし、だとしたらハルくんのお客さんなんだろう。


「は、はい。どちら様ですか?」

モニターについている通話ボタンを押して、ロビーにいるハルくんのお客さん(?)に話しかける。


【あ…….遥貴さんは……】


戸惑いがちに紡がれる声。
外見だけじゃなく、声もかわいい。
そしてやっぱり、ハルくんのお客さんだった。
彼が言っていたお友だち、で間違いないだろう。

私はモニター越しに答える。


「すみません。ハル……遥貴さんは、今外出中なんです」

そう答えると、女性の表情が見るからに暗くなった。


緊急……なんだろうか。



【いつ帰りますか?】

そう尋ねられ、私は

「夕方には帰れると思うと言っていましたが、ハッキリとはわかりません……」

と答えた。


女性の表情はますます曇って。

なんか、罪悪感というか、申しわけなく感じてきてしまった……。

そのくらいの儚さというか、放っておけない雰囲気が、この女性にはあった。
同性の私ですらそう思うんだから、世の中の男性はみんな、この女性みたいな人を好きになったりするんだろうな……。って、今はそんなことはどうでもよくて。


「あの、もし良ければ上がっていきますか?」

つい、そんなことを言ってしまった。

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