御曹司と愛されふたり暮らし
結局、藤森さんはそのまま乱暴に玄関の戸を開けて、飛び出すように外へ出て行った。


……戸が閉まり、静かになった部屋の中で、私はただ呆然とする。

うーん、第一印象とは裏腹に、嵐のような女性だった。

藤森さんが家に来たこと、ハルくんにLINEしておいた方がいいのかな? まぁもう帰っちゃったし、ハルくんが帰宅してからでいいか。


私はとりあえずリビングに戻り、用意途中だった紅茶を片づける。


片づけをしながら、ぼんやりと考える。


藤森さんは、きっとハルくんのことが好き……。
そもそも、藤森さんとハルくんはどういう関係?

ハルくんは、藤森さんのことをどう思っているんだろう……?



……私のことは?




ハルくんは、私のことはどう思っているんだろう?なんて。

結局、自分のことを考えてしまう始末だ。



なんだか胸がざわざわする。

ハルくんがモテるのはわかりきっていたことだけど、それでも、あんなかわいらしい女性がハルくんの知り合いにいるのを目の当たりにしたら、不安になる。
さっきも言われたけど、私は普通で地味な、ただの元クラスメイトだから。


ざわざわしたって仕方ないけど……私、もしかして自分で思うよりもずっと、ハルくんのことをーー……?
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