新選組と最強少年剣士
そう、全ては目的のために。


僕の思い描くモノを見るために。


「人を殺すのが怖くないのか」


「僕ね、忘れられないことがあるんだぁ」


「忘れられない‥‥‥」


「そう。僕が初めて殺した人間はね?僕が心の底から憎いと思ってた奴だったんだぁ」


マスターが用意してくれた、初めての任務。


それは、ある者を殺すことだった。


「僕の母さんはね?ある病に犯されたんだ。新種の、誰も知らない、助かる方法さえも分からない。そんな時にね?ある病院から連絡が来たんだ。うちなら治せるって、そう連絡が。僕と父さんは喜んだ。喜んで高いお金を払って、母さんをそこに入院させたんだ。でも、でもね?母さんの病は一向によくならなくて‥‥‥」


話し出すと止まらない。


何かが全身を回ってくるようだ。


抵抗はしない。


笑みが顔から離れない。


「それでね、母さんは、死んだんだ。苦しみながら、でも、笑って。後で知ったんだ。その病院は裏世界の病院だったって。母さんのかかった病は、裏世界で開発されたウィルスに偶然感染されたんだって。それで、一般人の母さんは、僕らは、利用されたんだって」


偶然に!!!母さんは感染された!!!


そう、この世界で、何億人いる日本で!!


母さんだけが!


「そんな憎くて憎くてたまらない奴を、その組織の人間を、マスターは見つけたくれたんだ」


「‥‥‥っ、‥」


「全部知ってるんでしょ?マスターはね、見つけてくれただけじゃなくて、そいつを殺していいって!それが初めの任務だって!そう言ってくれたんだ‥‥‥」


まだ覚えてる。


あの時の恐怖も、高揚感も、狂喜も!!!


「人間ってあっさり死ぬんだよ。そいつさ、腹を斬っただけで簡単に死んだんだ。悲鳴さえもあげずに。ただ、刀を持った僕に恐怖しただけで」


母さんはもっと苦しんだのに。
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