新選組と最強少年剣士
ラウが、胸の中で眠る子を優しく抱いていた。
それを白い神は、ジッと見つめていた。
「ラウ」
「コウ、いたのか」
「ええ、まぁ‥‥‥今日は少し話をするだけではなかったのですか?」
黙って顔を伏せたラウに、コウは呆れたように溜め息を吐いた。
「あまり関わりますと、また上からさされますよ」
「わかっている。だが‥‥‥」
ラウが子を未だに優しく叩いている姿に、コウはまた大きな溜め息を吐いた。
「その子のことは調べましたし知っています。
あなたが入れ込む理由も。ですが、」
「コウ」
ラウはそこで初めて視線を外し、コウに目を向けた。
その目は鋭く、コウを睨んでいる。
「‥‥‥その子どもはもう歪んでいますよ」
「だが壊れてはいない」
「違いますね。その子どもは壊れてはいないのではなく、壊れられないんですよ」
「‥‥‥‥」
ラウはふたたび子に視線を戻し、抱き抱えながら立ち上がる。
優しく、全身を包み込むよう。
「そんなにその子が大事ですか」
「ああ、そうだ」
「私たちは、もう神ですよ。本当は人一人でも助けてはならない。平等に、それも私情を持ち込んでいい立場ではありません」
「それでも、俺は剣を助ける」
「‥‥‥‥」
ラウはコウに背中を向け、屯所に上がる込む。
背中を見て尚、黒い神が胸に抱えている子を優しく見つめているのが見えるよう。
それほど慈しみに満ちているのだ。
「お前には感謝している。こんな俺に付き合ってくれてな」
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