俺様御曹司による地味子の正しい口説き方 ※SS集
繰り広げられる会話にニコニコ相づちをうっていると、先生が目を満丸くしてこちらを見てきた。
「えっ、…………もしかして、笠原?」
気づかれてなかったとか、どれだけ地味ですか私。
「はい。お久しぶりです」
仕方ないか、と自分を省みながら笑顔を浮かべて返事をした。
満丸だった先生の目が瞬きを忘れているほど凝視してくる。
えっ、何?
「やっ、いや、ちょっと待て」
待て?
何を待つ?
明らかに動揺している先生はほんのり頬を染めて、自分を落ち着かせるかのように深呼吸していた。
どうした一体?
いまいち先生の行動が分からず、首をかしげてしまう。
「先生、大丈夫ですか?」
「あっ、うん、大丈夫なんだけど、もう少し待て」
いや、だから何で?
助けを求めるように茜ちゃんと優ちゃんに視線を向けると二人も不思議な顔をして、一緒になって首をかしげていた。
そうだよね。
分かんないよね。
小さな声で、ヨシ。と、呟いていた先生が落ち着きを取り戻したように私と向き合った。
「笠原、久しぶり。なんだお前、可愛くなったな。先生ビックリしたぞ」
「えっ?そうですか?ありがとうございます」
可愛い、とか。
本当、さらっと出てくるな。