想いはシャンパンの泡とともに
『雪ちゃん……きっとまた会おうよ……これ……あんまり上手くないけど一生懸命作ったんだ』
『ううん、ありがとう……とっても綺麗』
『雪ちゃんの笑顔をイメージしたんだ。また雪ちゃんの笑顔を見たいから……』
『うん、約束……私……いつも笑ってるね。見たいって言ってくれたから……』
☆☆☆
ゆっくりと、目を開けた。
夢で出てきたのは……懐かしい圭ちゃん。小学生まで近所に住んでた幼なじみだった。
誰も相手にされずひとりぼっちだった私に、たくさんの思い出をくれた。親が離婚してハーフだった彼はアメリカに渡ってしまったから、二度と会うことはないと思ってたのに……。
「……圭ちゃん」
私が十数年ぶりにその名前を呼ぶと、向かい側の彼は穏やかな笑顔を浮かべた。
「やっと思い出してくれた……雪ちゃん」
「本当に……圭ちゃんなの?」
「そうだよ。君の幼なじみだった綿野 圭介……今は姓がデヴィッドに変わってるけど」
ゆっくりと起きた彼はバスローブのまま、慣れた様子でワインセラーからビンを取り出すと二つのシャンパングラスをサイドテーブルに置いた。