永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。
「わた、し……」
「何も考えなくていい、お父さんの言うことを聞いていれば、きっと大丈夫だ」
「……………」
何も考えなくていい、なんて……。
それは、楽なようで一番悲しい生き方だ。
お父さんとお母さんは……私が何もかも言う通りに生きることを望んでる。
私の想いとか、そんなのはどうでもいいんだ。
それを、嫌だと心で嘆きながら、
「………わかった……」
私は今日も、抗えない。
弱くて、情けなくて……息苦しい。
「み、みんなも、風花と仲良くしてくれてありがとうね」
すると、その場の空気を変えようとしたお母さんが気を遣って明るく振る舞う。