永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。


「ほのかちゃん、いいの」

「でも、ふう姉……」

「ごめんね、怖かったでしょう」


そう言ってつぐみちゃんを抱きしめたまま、圭ちゃんの頭を撫でる。


「ふう姉の事は好きだ」

「うん、ありがとう圭ちゃん」


私を突き放さないで、慕ってくれるみんなが好き。

この場所は窮屈で、まるで鳥籠のような場所だけど……。

みんなと出会えた事だけは、感謝してる。


「ふう姉、ふう姉こそあまり気にしないでね」

「ほのかちゃん……うん、ありがとう」


心配してくれるほのかちゃんにもギュッと抱きつく。


すると何故か、さっきまで押しつぶされそうだった心が、軽くなっていくのを感じたのだった。



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