別れるための28日の蜜日
「そうだな。お礼言って、目一杯幸せになろう。斉藤も喜んでくれるだろ」


うん、そうだね。目一杯幸せになろう。
香苗も町田さんも仕方ないなぁって笑ってくれるくらいに、幸せになろう。

律人が御曹司な事もその隣に立つには私がまだまだ役者不足だって事も、計画前と状況は何にも変わってないけど。
でも、何より私の気持ちが違うから。

律人は私がいる事を望んでくれるから、それを自信にして前を向いて進んでいこう。2人で一緒に生きて行く道を真っ直ぐに。



「ね、とりあえず御曹司のお嫁さんに必須な事って何か教えてよ」

「はぁ?だから百合は御曹司の嫁になるんじゃなくて、おれの嫁になるんだって」

「でも!」

納得いかないって顔をする律人を見つめる。

「好きな人の為に努力したいの!今から計画的に努力してったら、ちょっとはなんとかなるかもでしょ?」

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