摩天楼レボリューション
「だって、雑誌の記者さんてすごく忙しいイメージですから。土日祝日も関係なく働いてそう。プロポーズをするという重大な目的があるなら何がなんでも時間を調整するだろうけど、それはもう無くなってしまった訳だし、普通はキャンセルするものなんじゃないのかなと…」

「いやだって、せっかく高い競争率を勝ち抜いてイブの日に予約が取れたのに、それを取り消すなんてもったいないだろ?ぜひとも天下の「B.C. square TOKYO」で夢の一夜を過ごしてみたかったし。自分へのご褒美ってやつだよ」


黒須さんのその女子力高めな力説にちょっと驚いた。


「それに…実はここ最近まで体調を崩しててさ。今月から仕事に復帰したばかりなんだ」

「あ、そうだったんですか」

「うん。だからあまり負担のかからない業務を任されているし、ほぼ毎日定時あがりで土日もきちんと休めてる。だからこうしてゆっくりできているんだよ」

「じゃあ、リフレッシュの意味でも、予約を取り消さなかったのは正解だったんですね」

「そうそう」


一瞬、体を壊すほどの激務だから彼女に振られちゃったんじゃないのかな?なんて思ったりした。

「仕事と私、どっちが大事なの!?」なんてベタなやり取りの末に。

もちろん、その考えは口には出さなかったけど。


「でも…、私なんかで良かったんですか?」

「ん?」
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