摩天楼レボリューション
年上の男の人なんて、それこそ何を話して良いか分からなくて、普段の私ならテンパりまくっている所だろうに。


「た、多分、ファーストコンタクトが突飛過ぎたからだと思います」


ひとまず、とっさに思い付いた可能性を披露してみた。


「男の人をナンパしたりするなんて…。それを遂行した後だから、変な風にテンションが上がっているというか無駄な度胸がついたというか、とにかく感覚が麻痺していて、話をするくらいは平気になっているんだと思います。だから今の状況は私にとっては異例中の異例なんです」

「なるほどね」


自分でも何を言ってるのかよく分からなかったけれど、黒須さんはどうやらそれで納得してくれたようだ。

なので話を本筋に戻す事にする。


「とにかく私は尋常じゃないレベルの人見知りなんです。それでも、高校までは周りに助けられてどうにかこうにか綱渡りでやってこられたんですけど、大学に入ったらいよいよ誰にも話しかけられなくなっちゃって」


必ずクラスに一定数いる、お洒落で垢抜けていていわゆる「リア充」な子達とは緊張してしまってうまく話せず、相手もシラケるのか積極的に関わろうとして来なかったので、そういうタイプと友達になる事はなかった。

派手さはないけれどほのぼのとした明るさのある、面倒見の良い(つまり私のような奴を放っておけない優しい)子がいるグループにいつも入れてもらっていたのだ。
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