甘々なボスに、とろけそうです。
【大丈夫。ちゃんとみこは、想われてるから】
私に告げられた謎のメッセージの意味を知るのに、そう時間はかからないと、この時の私は――知らない。
ラウンジに来てからも、やっぱり新條さんがリードしてくれ、それからしばらくのあいだ他愛のない話をした。やがてあたりは薄暗くなっていく。
人は話をすることで元気になれるとは言ったものだが、沈んでいた気分もだんだんと持ち直していることに気づく。
◇
「行こうか」
そう言うと立ち上がり、今度はせっせと歩く新條さんに、慌ててついていく。決して振り返らない。
またもやスムーズに会計を済ませてくれる、新條さん。よくは知らないが、さっきのあの場所に座るだけでも数万円かかっていたようで……、頭が上がらない。
「……ご馳走さまでした!」
「どういたしまして」
ラウンジで席をたってから、1度も目を合わせてくれない。そのまま、無言でエレベーターまで歩く。
(あれぇ……??)
怒ってるわけじゃ、ないよね?