甘々なボスに、とろけそうです。


【大丈夫。ちゃんとみこは、想われてるから】


私に告げられた謎のメッセージの意味を知るのに、そう時間はかからないと、この時の私は――知らない。


ラウンジに来てからも、やっぱり新條さんがリードしてくれ、それからしばらくのあいだ他愛のない話をした。やがてあたりは薄暗くなっていく。

人は話をすることで元気になれるとは言ったものだが、沈んでいた気分もだんだんと持ち直していることに気づく。





「行こうか」


そう言うと立ち上がり、今度はせっせと歩く新條さんに、慌ててついていく。決して振り返らない。

またもやスムーズに会計を済ませてくれる、新條さん。よくは知らないが、さっきのあの場所に座るだけでも数万円かかっていたようで……、頭が上がらない。


「……ご馳走さまでした!」

「どういたしまして」


ラウンジで席をたってから、1度も目を合わせてくれない。そのまま、無言でエレベーターまで歩く。


(あれぇ……??)


怒ってるわけじゃ、ないよね? 


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