甘々なボスに、とろけそうです。


するとボスが、こっちを振り返って、
「あぁ。行ってくるよ、ミコ」
とびきりの笑顔を見せてくれたものだから、もう、私はとろけそうになった。


「兄さん……あんな顔するんだ。会社の人が見たら驚くでしょうね。電信柱にでもぶつかったんじゃないかって」


里香子さん、それ、なんて漫画ですか。


「ボスは、もうお昼食べたんですかね」素朴な疑問が口に出る。やっぱりボスと呼ぶのがしっくりくる。


「さぁ。いつなんどき連絡が入るかわからないから、日中はゆっくり食事なんてできないんじゃないかしら」


「え……大丈夫ですか、それ」


「ちょっと心配よね。そうだ、愛情料理でも作ってあげたら?」


料理……! 好きな人の帰りを、料理を作って待つ。なんて素敵なシチュエーション。まるで新妻のようだ。

でも、待てよ。私はごく一般的な家庭料理しか作れない。ボスは高級料理を食べ慣れていると思う。そんな相手になにを作ればいいの?

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