男装した伯爵令嬢ですが、大公殿下にプロポーズされました
自分のせいで鳩が重傷だと泣くハミンを、可愛く思った。
私ならなんとかしてくれると思って、こうして頼ってくれことにも嬉しく思う。
「鳩の手当てをしてきます」と教師に言うと、呆れたような顔をされたけれど、止められはしなかった。
というより、授業の邪魔だから、早く出て行ってほしいのだろう。
ハミンを連れて一旦屋敷を出ると、向かった先は青の騎士団の詰所。
ここには救護室があり、日中は医者が常駐している。
治療するなら、ここがベストだろう。
詰所に入って、廊下の角をひとつ曲がった先の突き当たりに救護室はある。
そのドアを叩いて中に入り、白髪頭の白衣の医者に事情を説明すると、苦笑いされた。
「今日、最初の患者は鳩ですか」
それでも、ちゃんと診てくれる。
診察台に鳩を乗せて傷を消毒し、包帯を巻いてくれた。
他に傷はないかと鳩を持ち上げてひっくり返した医者は、「おや?」と声を上げた。
「この鳩は、伝書鳩のようですね」