夢幻の騎士と片翼の王女
*
「では、また明日…
あ…何か、ほしいものはないか?」
「え?い、いえ…なにも…」
「遠慮しなくて良いのだぞ。」
「は、はい、では明日何か考えておきます。」
「アリシア…では、また明日…」
「はい、来て下さって、どうもありがとうございました。」
手を振りながら、アドルフ様は去って行かれた。
ここに来て約一時間…なんてことない世間話をされて…それだけで帰って行かれた。
なんだか拍子抜けしてしまうくらいにあっさりと。
「亜里沙様、アドルフ様が持って来られたお花、ここに飾っておきますね。」
「まぁ、こんなに?」
大きな花瓶にいっぱい生けられた色とりどりの花…
毎朝花は届けられているけれど、それとは比べ物にならない豪華さだ。
結局、あれから特に体の変化もなにもなかった。
心配していたエッチな気分になることもなかったけど…
「あ、メアリーさん、さっきのお茶のことなんだけど…」
「ロゼッタ茶がどうかしましたか?」
あ、そうそう…ロゼッタ茶だ。アドルフ様もそうおっしゃられていた。
「ロゼッタ茶って、どういう効果があるお茶なの?」
「気持ちを落ち着ける効果が強いお茶ですわ。」
「……そうなの?」
(媚薬じゃなかったんだ…)
私の考え過ぎだったみたい。
でも、どうして?
約束の半年間がまだ経ってないからなんだろうか?
毎晩来られるようなことをおっしゃっていたけれど、いつも今日みたいにただ世間話をするだけ?
でも、どうしてなんだろう?
一応、私のことが気に入ったから側室にされたんだろうけど…
マリエッタさんの話では、側室はアドルフ様に御悦びを与えないといけないってことで、いろんなことを教え込まれて…
要は、性のはけ口みたいな存在だと思ったんだけど、今日のアドルフ様は全然そんな気はないみたいだったし…
(どういうこと?全然わからない…)
「亜里沙様、そろそろお休みになられた方がよろしいかと思いますが…」
「え?そ、そうね。」
ふと見た柱時計はもう1時を過ぎていた。
「では、また明日…
あ…何か、ほしいものはないか?」
「え?い、いえ…なにも…」
「遠慮しなくて良いのだぞ。」
「は、はい、では明日何か考えておきます。」
「アリシア…では、また明日…」
「はい、来て下さって、どうもありがとうございました。」
手を振りながら、アドルフ様は去って行かれた。
ここに来て約一時間…なんてことない世間話をされて…それだけで帰って行かれた。
なんだか拍子抜けしてしまうくらいにあっさりと。
「亜里沙様、アドルフ様が持って来られたお花、ここに飾っておきますね。」
「まぁ、こんなに?」
大きな花瓶にいっぱい生けられた色とりどりの花…
毎朝花は届けられているけれど、それとは比べ物にならない豪華さだ。
結局、あれから特に体の変化もなにもなかった。
心配していたエッチな気分になることもなかったけど…
「あ、メアリーさん、さっきのお茶のことなんだけど…」
「ロゼッタ茶がどうかしましたか?」
あ、そうそう…ロゼッタ茶だ。アドルフ様もそうおっしゃられていた。
「ロゼッタ茶って、どういう効果があるお茶なの?」
「気持ちを落ち着ける効果が強いお茶ですわ。」
「……そうなの?」
(媚薬じゃなかったんだ…)
私の考え過ぎだったみたい。
でも、どうして?
約束の半年間がまだ経ってないからなんだろうか?
毎晩来られるようなことをおっしゃっていたけれど、いつも今日みたいにただ世間話をするだけ?
でも、どうしてなんだろう?
一応、私のことが気に入ったから側室にされたんだろうけど…
マリエッタさんの話では、側室はアドルフ様に御悦びを与えないといけないってことで、いろんなことを教え込まれて…
要は、性のはけ口みたいな存在だと思ったんだけど、今日のアドルフ様は全然そんな気はないみたいだったし…
(どういうこと?全然わからない…)
「亜里沙様、そろそろお休みになられた方がよろしいかと思いますが…」
「え?そ、そうね。」
ふと見た柱時計はもう1時を過ぎていた。