ヴァージンの不埒な欲望

これまでは、仕事中に他の事を考えていると、ミスをしたり効率が悪くなっていた。でも今回は、よい緊張感を持ったまま仕事ができている。

仕事に集中しながらも、頭の中の一部分でお弁当の事を考えている。お弁当を食べた時の拓夢さんの笑顔を思い浮かべれば、嬉しくなってくる。

そんなフワリと温かい気持ちが、仕事の疲れをあまり感じさせないのかもしれない。

本番の日曜日まで、お弁当のおかずを全部作ってみて職場に持っていった。パプリカの彩りは、やっぱりいい!肉巻きと小松菜は、もう少しだけ味を濃くした方がいいかな?

真剣に吟味しながら食べていると、昼食の時にはいつも隣の席に座る志村さんが声を上げた。

「愛美ちゃんのお弁当、いつもと違う!めっちゃおいしそうなんですけどっ!」

「えっ!」

志村さんの発言に、私はお弁当を隠す暇なく、周辺の先輩達にお弁当を覗かれた。

「あら、ほんと」、「これ、全部朝から作ったの?」、「冷食、入ってないわね~」等々。

先輩達の言葉に、私はただただ曖昧に笑った。

「愛美ちゃん、何かいい事があった時は、お姉さん達にも報告してほしいな~」

テーブルを挟んで目の前に座る二宮さんが、笑顔とともにそう言った。

「はい……」

二宮さんの笑顔の迫力に圧され、私は頷くしかなかった。


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