ヴァージンの不埒な欲望
大きく頷いた上野さんを見て、フッと安堵の息が漏れた。
「誰かの為に、きれいになりたい!変わりたい!そう思う女の子の気持ちが、一番の魔法です!」
「私の気持ち?」
「はい!安西さんに、きれいになった星野さんを見せたいと思いませんか?」
「思います。私、きれいになった自分を、安西さんに見てもらいたいです!」
自分でもびっくりするぐらい、迷いなくそう答えていた。ニッコリと微笑んだ上野さんは、スカートのポケットからハンカチを取り出すと、私の眼鏡を包んで私に差し出した。
「それでは、上野さんのハンカチが」
「私、いつも予備のハンカチを持っていますから、大丈夫です!」
「ありがとうございます!必ず、お返しします!」
明るい黄緑色に、緑色の四つ葉のクローバーが刺繍されたタオルハンカチ。そのハンカチからも、勇気をもらえた気がした。
拓夢さんと別れたお店の出入口で、再び拓夢さんと対面した。
「拓夢さん、あの、どう、でしょうか?」
自分ではすごく気に入っているけど、拓夢さんはどう思うのかな?心配から、だんだんと声が、小さくなってしまった。
拓夢さんは、一瞬だけ目を見開いた。が、すぐに柔らかく笑った。
「うん、すごくいい!愛美ちゃんに、よく似合ってる」