ヴァージンの不埒な欲望
「スカート丈のお直しは、私が責任もってしますからね!」
私の隣に立った横山さんが、鏡の中の私と目を合わせながら微笑んだ。
「横山さんが、直してくださるんですか?」
私の問いに、横山さんが頷きながら話した。
いくつかのブティックから、洋服の丈直しなどの依頼を受けていたのが、横山さんの元々の仕事だった。子育ても一段落して、もっと仕事がしたい!と思っていた時に、拓夢さんの起業セミナーを暇潰し感覚で受けた。
若い頃は、アパレル関係の仕事に就いていた。ファッションも好きだし、たくさんの人と接するのも好きだった。
『横山さんの好きな物を、繋ぐ仕事をしてみたらどうですか?』
拓夢さんにそう言われ、目の前がパッと明るくなった。拓夢さんに相談しながら、自分ができる事とやりたい事を考えた。
周囲の協力を得ながら、手探りでいろんな事をしてみた。そして、少しずつ形となってきた。
「洋服のお直しはもちろん、その人に似合うお直しを提案したり、今回のように、似合う洋服を一緒に考えてアドバイスしたり。まあ、洋服の何でも屋さんって感じかしら?」
鏡の中の私に、横山さんは小首を傾げて悪戯っぽく笑った。
「横山さん、ワンピースの丈直しをお願いします!」
頭を下げた私に、「任せて!」とウインクで返された。