熱愛系エリートに捕まりました
その後、レストランエリアで昼食を済ませようということになり、一番空いていた定食屋さんに入った。

二人席がちょうど空いていたので、待たされることなくすぐに案内される。


「クリスマスに和食ってのもいいよね?」

「ふふ。そうですよね」


メニューを開きながら、声を潜めてクスクスと笑い合う。


周りは多少年嵩のいった夫婦や家族連ればかりだし、店内の装飾はかろうじてレジのところにリースがあるだけ。

どう考えてもクリスマスっぽくはない雰囲気に、二人ともおかしくなってしまった。


「ディナーはちゃんと予約してあるから」

「ありがとうございます。楽しみにしてます」


そう言った薬師丸さんは胸を張って得意げで、子どもみたいな仕草にまた笑った。

ディナーが楽しみなのも、紛れもない本音。
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