熱愛系エリートに捕まりました
……ここ、いわゆるオートクチュールってやつなんじゃない!?


よく聞く高級ブランドではないけれど、店内にディスプレイされた衣類はどれも上品で、しかも1つとして同じものはない。

要するに全部が一点モノってことよね…

目が肥えてるわけじゃないわたしですら、見ただけで質がいいとわかるわ。


店内はクリスマス当日のせいかお客さんの姿は疎らで、それでも数人いる人たちはセレブな空気を纏っている。


「あの、薬師丸さん?」

「すみません、彼女にドレスを用意したいのですが」


小声で呼びかけたのに、聞こえなかったのか聞こえないふりか、制服を着て黒髪をお団子にした美人の店員さんに平然と声をかけた。

そして飛び出した台詞に驚愕して固まっているうちに、にこやかな店員さんにパーティードレスが並ぶコーナーに案内される。


「どういった場面でのご着用でしょうか?」
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