熱愛系エリートに捕まりました
これは運命なのか。神様の思し召しってやつなのか。

エレベーターホールに立ち尽くしたまま、柄にもなくそんなことを考えていた。


まさかこの一年、ずっとこんなに近くにいたとは思わなかった。

あぁ、なんでもっと早く気づけなかったんだろう。

いや、それはもうこの際仕方がないし、どうでもいい。

問題は、今後どうやって彼女にコンタクトを図りお近づきになるか、その方法だ。


しかし、どれほど思索を重ねてみても、とにかくまずは「初めまして」から始めなければならない。

でも、いくら同じビルに勤めていて業務上の接点があるとしても、それはあくまで会社同士の話であって、そういう仕事の担当は事務員なので俺にチャンスはない。

となれば、それ以外で何かしらのきっかけが必要になるわけだが、人と人の出会いはそのほとんどが偶然によるものでしかない。
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