熱愛系エリートに捕まりました
この世で最も価値があると思い込んでいる人の容姿が、ただの付加価値に過ぎないことも。


実際にメイリー&カンパニーに入社して、彼女はそこでようやく躓いた。

事務員なので、語学には困らない彼女は仕事は一応こなせたのだが…


将来有望なエリートたちに「可愛いね」「ご飯行かない?」なんてちやほやされながら、じっくり相手を選んで20代のうちに結婚する。

そんな漠然とした設計を持っていた彼女は、そもそも男性社員たちに相手にされない可能性など考えてもいなかった。


プライドの高い彼らは女の理想も高く、いくら可愛くても馬鹿では話にならない。

だから楓は彼らにとってあくまでも事務員の一人でしかなく、しかも縁故入社の世間知らずなお嬢様とあっては、女性として見ることはなかった。


誰も自分を相手にしてくれないことに、楓は愕然とし、そして混乱した。

こんなのおかしい、ありえないわ。
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