初めての甘い恋人
透き通るような白い肌に金色の長い髪。日本人とは違う、ブルーの瞳…。


一瞬時が止まった様に感じた…。疲れすぎて、妖精でも見ているようだった。


ふわっと隣にいる男に笑いかけ、何やら楽しそうに話をしていた。


見た目とは違い、強い意思を持つような物言い…。私には無いものだと思った…。


身長も高く、モデルかと思うような颯爽とした歩き方…。


すべてに魅力を感じた…。



その日から家に帰るのが楽しみになった。また彼女を見れるかもしれない…。そんな期待からだ。


しかしそんな時、また祖父から見合いをと打診された。


今まで一度も祖父に意見をしたことなかったが、アリアが気になっていたから、もう見合いは出来ないと思ってしまった。


見合い相手には、いつも言っていた言葉がある。『私はきっと貴方を愛せない。それでもよろしければ』と…。その時は本気で女性を愛せないと思っていた…。


そう言っても、なかなか引いてくれない女性は多かった。一緒にいれば、いずれは愛してくれると……


しかし、どの女性も私の心を動かさなかった……。しかし、アリアだけは違っていた。

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