初めての甘い恋人
仁の腕の中、やっぱり心地いい。安心する…。
仁も同じ事を思ってくれてたら嬉しいな…。


「私は一緒に幸せになりたい。」


仁が独り言のような小さな声で言った。
私はその言葉を静かに聞いて、私もそうなりたいと心から思った。



そのあともワインを飲んでいると、仁が『冷蔵庫にチーズがあったな』と取り行ってくれるのを見ながら、私は御手洗いにソファーを立つ。


ホント、広い部屋…。御手洗いを終え、洗面所で手を洗いながら思う…。こんなに広い部屋に一人で寂しくないのかな…。


側に掛けてあったタオルで手を拭きながら、どこもキレイにしてるなぁ…。と少し酔った頭で考えていると、一点に目が釘付けになってしまった……。


……えっと……これはどう見ても、女性物のアクセサリーだよね…。


可愛らしいピアスがちょこんと置いてある……。失礼して、洗面所の鏡の棚を開けさせてもらうと、これまた女性物の化粧品が……。


ちょっと……待って…………。


これは……どういう事……?
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