食わずぎらいのそのあとに。

「ほんと無駄にかっこいいんだよな、あいつ何やっても。あの発表の仕方とかなぁ。なんでリーダーに出世した俺が負けた気分を味わわなくちゃいけないんだって。植木も、三上に顔だけじゃダメだって言っとけ」

「何言ってるんですか! 三上くんだって仕事もがんばってますよ」

「あいつは甘ったれでグダグダなんだよ」

仲良いなぁ、この二人。じゃれ合うように会話が続く。

沢田って真奈を結構気に入ってると思うんだけど、真奈は以前から全然気づきもしていないようだった。

私もタケルに好かれてるとかよくわからなかったし、自分のことって見えないよね。

三上も心配かもしれないが、大丈夫。沢田は友情に厚いし、真奈はイケメン好きだからね。




ってそれより仕事だ。2人の話を打ち切って話を戻そう。

「具体的には、まず派遣さんに仕事を覚えてもらってから、私の仕事も真奈が受けてくれたらいいんだよね?」

「そうですね。その辺の教育はまず香さんにお願いしてもいいですか。植木には教えたいことまだあるんで」

「うん、わかった。その人のスキルセット知りたいから資料見せてね」



沢田は今後の仕事のイメージがいろいろあるみたいで、前年度から真奈にいろいろ覚えさせている。この二人に任せて行けば、管理系の仕事は大丈夫だろう。

ほっとするようなちょっと寂しいような、まだ今は複雑な気持ちでいる。

確かにちょっと身体がきつくて休ませてもらう日もあったし、『いなくても回る』っていうのは助かってるんだけどね。



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