青い花びらが落ちて
いつき 「はやく。はやく。」
浩樹 「11月ー。...」
いつき 「ちょ、遊んでるやろ。(笑)」
なつみもそれを聞いてて腹が立ってきたのか
なつみ 「はよ、言え。おい。」
浩樹 「...。」
いつき 「11月?何日?」
浩樹 「...11日。」
浩樹 「...うそ。14日。」
いつき 「11月14日?やんな。」
なつみ 「嘘ちゃうやろーなー?」
いつき 「いやいや、なつみそんな舌巻かんでええやん(笑)」
「ほんまによー。」
そう言って歩いてきたのは内水でもなく浩樹でもない人。
なつみ 「はぁ?!うるさい。中居。」
中居という人は、他に友達を連れて歩いてきた。
いつき 「だれ。」
なつみ 「中居。中居将生。」
いつこ 「なかい、まさきさん...?」
なかいまさきさん 「え、なになに。さん付け?」
いつき 「じゃぁ、なかい。で。」
この流れには慣れてきた。
中居 「おう。可愛いやっちゃ。」
なつみ 「うちにはそんなん言えへんのにな。」
中居 「誰がお前のこと可愛い言うか。」
浩樹 「...。」
浩樹は、私が中居に可愛いと言われて、
喋らなくなってしまった。
いつき 「浩樹。」
中居 「なぁ、名前なに?」
いつき 「...いつき。」
中居 「いつき。平仮名?」
いつき 「うん。そう。」
なつみ 「もぉ、いつきはいま、浩樹と話してんねんよ。邪魔ぁ。」
ぺっぺと邪魔者を払うかのようにして言う。
いつき 「(笑)なにそれ。」
『それにしても、浩樹が喋らない。』
中居 「わかりましたぁ。邪魔もんはあっち行きますー。」
そう言ってどっかの教室に入ってった。
浩樹 「...。ほんまやで。」
いつき 「...え?」
不意に話し出した浩樹。
浩樹 「誕生日。」
いつき 「え。あ、あー。そうねそうね。誕生日ね。おっけー。ありがと。」
浩樹 「うん。何座やと思う?」
いつき 「んー.....。乙女座?」
浩樹 「さぁね。調べておいで。」
いつき 「うわ。最低っ!」
浩樹 「調べてき...」
きんこーん、かんーこーーん。
休憩時間終了のチャイムがなる。
いつき 「やば。バイバイ!」
なつみ 「次、教室やからセーフかも!」
いつき 「とにかく4階まで!」
なつみ 「うんっ。」
浩樹を置いて、
なつみと私は夏のはじめの階段をかけ上った。