夫の真実
「会社に連絡してもよかったけど、要が困るかなと思って、一番都合がいいのは奥様ですよね。」
「連絡ありがとうございます。でも、状況がよく飲み込めないのですが。」
「んー。言っていいのかな? つまり、要はさっきまで、私の部屋にいたの。何をしていたかは、想像してね。そして、携帯を忘れていったのよ。」
私は、いつになく、動揺していた。静から以前の要の女性関係について聞いたばかりで、またしても、一美の話を聞き、疑心暗鬼に陥ってしまったのだ。
しかし、静の前では平静を装い、一美に応じて、
「それで、私はどうすればいいのでしょうか?」
「要に連絡して、要が私の部屋に取りに来てくれると有難いわ。それとも、奥様が取りにいらっしゃいます?」
「わかりました。私が行きます。どこに伺えばいいでしょうか?」
「ベイホテル横浜の712号室、私は今ホテルに滞在中なの。」
「では、これから1時間後には、着けると思います。」
「じゃあ、待ってるわ。」
それから、静さんに急用ができたことを伝えると、タクシーで、横浜に向かった。