君の星、僕の星
英俊はワイングラスを二人分並べながら言った。


「意外と乙女だろ?俺」

「……そうね」


顔を見合わせ、思わず吹き出した。


穏やかな空気が流れていた。
浮気されている事なんて忘れてしまいそうなくらいに。



ふと、さっき美容院で読んだ週刊誌の占いを思い出す。



『パートナーがいる人は、愛情を再確認できる出来事があるかも。』



確かそう書いてあった。

英俊がらしくない事を言うせいだ。
たかが星占いを、私まで信じてみたくなる。



「……淳子」



やがて全ての料理が揃うと、向かいに座る英俊は私を真っ直ぐに見つめた。



「やめないか。不妊治療」


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