小さな村の大きな話
「んー。眠れない…」
ガラッ
「入るよ、りんちゃん」
「あ、長谷さん!!」
長谷さんはいつも私の面倒を見てくれる看護師さん!!
点滴の袋を見るともう、終わりかけだった。
随分長い間うだうだとしてたみたい…。
「…そろそろ終わると思って見に来たんだけど、まだだったね」
「うん!!もうしばらく掛かりそう」
「そっかそっか!!
じゃぁ、ちょっと待ってようかな」
「いいの??」
「うん、私もうすぐ上がりだし。急患入らなければ今日の仕事はこれでおしまい!!
だから、疲れない程度に私のお話し相手になって??」
「私なんかで良ければ是非!!」
「ありがとう!!
そうだなー、何話そう??村にはもう慣れた??」
「うーん、私の行動範囲って学校とスーパーと病院くらいなもんだし…」
「もしかして中心部しか行ったことない…??」
「えっと、ケーキ屋さん??カフェ??みたいな所に。
友達のお家だったんだけどね」
「もしかして奈穂ちゃん??」
「えっ!!知ってるの!?!?」
「小さな村だからね。村の子は知り合いが多いよ」
なら、樹ちゃんのことも…咲座さんのことも知ってるのかな……。
「そっかー、友達できたんだ。良かった…。
壱原先生、ずっと心配してたんだよ??」
「…そうなんだ……」
突き放しちゃった事もあったけどずっと考えててくれたんだ…。
「ふふっ、恋する乙女の顔してる!!」
「なっ、違うよ〜!!そんなんじゃないって!!」
そんなことやってる間に点滴が終わったみたい。
「あ、点滴終わったね。
外すから腕出して!!」
「はーい」
「よし、できた」
「ありがとう、長谷さん!!」
「視歩でいいよ!!奈穂ちゃんも『視歩ちゃん』って呼ぶし」
「わかった、視歩ちゃん!!」
「うん、じゃぁゆっくり休んでね!!
夕方になれば佐伯先生来ると思うから!!」
パタン…
佐伯先生…来るの…??
…なんか、嫌だ……。