癒し恋~優しく包まれて~
岩田くんが納得したところで本当にこの話はおしまい。


「明日も仕事だし、そろそろ帰ろう」

「あー、そうね。私明日は埼玉に直行だったわ」


神原さんは予定を思い出して、手をポンと叩く。


「三上さん、送るよ」

「えっ、でも……」

「はいはい、二人は仲良く帰ったら? じゃあね。岩田くん、駅まで一緒に行きましょう」


神原さんと岩田くんと別れて、私たちは大通りに出て、タクシーを拾う。電車でも帰れるけど、二人だけになりたかったから断らないで一緒に乗った。

運転手に告げる地名を聞いて、私は目を丸くさせた。そこは俊也さんのマンションがある地名だったからだ。

送ると言ったけど、先に降りるのかな。それでも途中まで一緒だから送ることに変わりはないかもしれないけど。


「今夜はまだ一緒にいたいから泊まってもいい?」


肩を抱かれ、引き寄せられて言われた言葉にまた驚いて、俊也さんの顔を見た。


「うちに泊まる?」

「うん。同じ服で出勤は出来ないから、着替えを取ってくるから待ってて」
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