癒し恋~優しく包まれて~
しかし、俊也さんは責めるのではなくてまた大笑いした。


「いくら妬くと言っても、そんなことじゃ妬かないよ。その時はその人を思って買ったんだろうけど、他でも着れると思って買ったんでしょ?」

「まあ、そうですね。友達の結婚式の二次会とかでも着れるかなと思ったし、社会人になって歓迎会とかでも着れるかなとも思って」

「あー、そうか! どこかで見たような気がしてたけど、歓迎会で着てたよね?」

「はい」


私は思い違いをしていたようだった。

でも、歓迎会での服を覚えてくれていて嬉しい。


「これさ、後ろにファスナーがあって脱がせやすくていいね」


そんなことを言って、私の背中の上部に手を這わせるから、ギョッとして動かせないようにその手を掴んだ。


「ダメ!」

「もちろん今はしないよ。あとで下ろさせてね」


俊也さんは耳元で意味深なことを囁いて、私を解放し、涼しい顔で資料確認を再開させた。

一方私は顔を紅潮させている。

今はしないけど、あとで下ろすって言った?

あとでって、今日? いつのこと?

今度これを着て、デートしたらいいのかな?

何にせよ、この服を脱がせたいということだよね?
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