癒し恋~優しく包まれて~
「後ろ姿を見るのもいいもんだよね」

「そこにいられると困ります」


ソファで待っていてくれればいいのに……俊也さんは私の後ろで壁にもたれ、まだ残っているワインを飲んでいた。

そんなにも割らないかと心配なんだろうか。

お湯を使っていいと言われたが、水の方が酔いがさめる気がして、冷たい水で泡を流す。

洗い終わって、フキンで拭こうとすると「自然乾燥でいい」と言われ、タオルで濡れた手をくるまれる。

いつの間にかグラスではなく、タオルを持って後ろにいたようだ。


「手が少し赤くなっている」

「大丈夫。ハンドクリームを塗りますから」


私はカバンからいつも使っているハンドクリームを取り出す。乾燥する時期だから保湿が欠かせなく持ち歩いている。


「貸して。塗ってあげる」


ソファに並んで座り、両手を俊也さんに向けた。人にクリームを塗ってもらうのは子供の頃以来だ。

適量を手の甲に出して、丁寧に塗り込んでいく。マッサージをしてもらっているようで気持ちがいい。


「気持ちいい」

「それは良かった。こっち向いて」
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