癒し恋~優しく包まれて~
曖昧なお誘いだったし、深く考えなくてもいいかな。

まずは同期との食事を楽しむことにして、待ち合わせしていたイタリアンレストランに入る。

同期である野々宮夕美(ののみやゆうみ)は大学も同じで大学時代からの友達だ。

夕美も入社してから失恋したけど、今は人事部の部長と付き合っている。

失恋から立ち直るには新しい恋か。


「柊花、どうしたの? ボーッとするなんて珍しいね」

「あ、んー、夕美も失恋したけど、部長に恋して立ち直ったのよね?

「そうといえばそうなんだけど、でも、急いで新しい恋をしなくてもいいと思うよ。柊花の場合、長年想っていたんだから、そう簡単に切り替えられないでしょ?」

「まあ、そうなんだけどね」


夕美の言う通り、そう簡単にカズさんへの想いを忘れることは出来ない。

でも、このままでいたら前に進むことは出来ない。


「そうだ。彼が帰りは迎えに来てくれるから一緒に帰れないの。ごめんね」

「ううん、気にしないでよ。私もこのあと寄りたいとこがあるから」
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