癒し恋~優しく包まれて~
ビックリして、鏡越しに入江さんと目を合わせるとクスッと笑われる。


「騙したわけじゃないけど、ごめんね。でも、本当に乾かしたかったから」


そんな弁解をしながら、私の後ろ髪に温風をあてる。半乾きの髪のせいで冷たくなっていた首までもが温かくなってきた。

こんなことになるなら自分でしっかりと乾かせばよかったと後悔してしまうが、乾かしてもらうのも悪くないなと思ったりもする。


「真っ直ぐでさらさらな髪だね。でも、いつもは毛先がくるんとしてなかった?」

「ああ、いつもは巻いているので」

「へー、そうか。首筋もきれいだね。噛みつきたくなるな」

「えっ? いや、あの、キャッ……」


鏡越しに入江さんの動きを見ていたけど、ドライヤーを止めて、私の首に顔を近付けて……口を触れた。触れただけだから痛くはないけど、私の顔はみるみるうちに赤くなる。

入江さんはそんな私に一瞬目を丸くさせたけど、すぐに細める。


「あれー? 真っ赤だね。かわいいな」

「な、なにをするんですか?」

「何って首にキス。だって、あまりにも色っぽいから」
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