癒し恋~優しく包まれて~
それにそろそろチェックアウトしなくてはいけない時間だと思う。それで私は起こされたはずだから、のんびりしているキスしている時間はないのでは?

だけど、彼は時間を気にしない。


「俺は十分じゃないんだけど。物足りない。柊花からしてくれたら満足出来ると思うんだけどね。俺ももう一回したいから、してよ」


物足りないから、「してよ」とおねだりですか?

望むならしてあげたいけど、私からするのはやっぱり無理。入江さんからしてくれていいのに。


「いいから、ほら」


手を引っ張られて、少し前のめりになる。覚悟を決めるしかない?

1度したら2度目は大したことじゃないかもしれない。

入江さんも難しく考えなくていいと言ってた。それなら、単純に考えるとして……でも、まずはそこ?

どうしてもそこじゃないとダメ?

入江さんの顔と膝を交互に見る。変わらずまだにこやかに笑っている。


「えっと、でも、どんなふうに座ったらいいのか分かりません」

「もちろんこっち向きね。じゃないと顔見えないでしょ? 気にしなくていいから、ここに跨いで座って」

「ま、跨ぐんですか?」
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