[BL] ずっと君の側に
 実は、ここに向かう途中で幸に言われたことがある。



――ここに来る前――



「でも、実川さんも何で俺らを誘ったのかよくわかんねぇな」


「千歳知らないのか。
委員長さんが五条のことが好きだって噂」


「えっ」


「それで、呼んだんだろ。
千歳を呼んだのは、そうしないと政晴が絶対に来ないからとかじゃねぇの。

俺は、お前が居れば、怜奈ちゃんとのこと
フォローしてくれるって、思ったからだけど」



――今は、廊下―― 



そんなことがあり、少し心配になってる。

政晴は、浮、気とか、する奴じゃない無いのはわかってるけど……。


実川さんとすげぇ仲良さそうに話してたし、俺の知らない情報がたくさんあった。


家族のこととか、なにげに俺らそう言うの
知らないんだよなぁ。

話すより、政晴の側に居られれば、
幸せって言うか。

やっぱり、政晴は、あぁ言う子がタイプなのかぁ。



廊下に座り込み考えた。



現に、二人とも戻ってきてないし、
今頃、二人でしっぽりしてんのかな。



まぁ、そんなことはあるはずないよな。
考えすぎだろ。


さて、探しに行くか。



また、立ち上がり、探しに歩いた。


それから、少し歩いたところで、一つの部屋の中から、声が聞こえた。



なんだ、二人ともここにいたのか。


『ほら』


『あっ、こんなこと初めてだよ』


『お前、可愛いなぁ』


『五条君、それくらいに――』



政晴と実川さんの声だよな。



『柔らかいなぁ』


『でしょ』


『触れば触るほど、無防備になるなぁ』


『フッフッ』



なんだ、これ。
二人とも聞いたことのない甘い声出してる。

やっぱり、二人でしっぽりしてるのか!


これは、浮気か。

現場をおさえて、鉢合わせ的な奴なのか?


でも、これは、開けるしかないよな。



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