[BL] ずっと君の側に
「じゃあ、家族のことは?」
千歳には、ちゃんと話して置いた方が良いよね。
「どうした、政晴」
「なにから、話せば良いのかなって」
「建築士の父親に、教師の母親に、
政晴、英太君、妃菜ちゃん、未羽ちゃんの六人家族だろ」
「そうなんだけど、そうじゃなかったって言うのかな?」
なんて、言えばいいんだろう。
「あのね、今の家族は、俺にとって、遠縁の親戚なんだ」
「どういう事だ」
「その、本当の両親は、結構前に亡くなったんだ。
本当のお父さんは、俺が産まれて一年で
心臓発作で急死したって聞いてる。
お母さんは……、俺が八歳の時に――、
車に跳ねられそうになった子供を助けようとして自分が車に――。
それからは、小三から中一までの四年間施設で暮らした。
中二から、今の家に引き取られて一緒に暮らしてるんだ」
「そうか、何か、悪い」
悲しい思いさせたくないけど、俺のこと知ってほしい。
「あのね、千歳。
もう少し話聞いてくれる」
「うん、いくらでも聞く」
「俺、母さんが亡くなってからずっと目標とか無くて、何の為に生きてるのかも、勉強してるのかも分からなかった。
でも、千歳と出会って変わった。
千歳の似合いの男になる為にもっと勉強する
それで、夢も出来た」
「夢?」
「うん、千歳のマネージャーになる。
千歳の事務所のマネージャーになる為に募集要項見たら、大卒以上って書いてあったんだ。
だから、先ずは、大学を目指す事にした。
そうすれば、ずっと千歳の側に居られる
あんなに寂しい思いはもうしたくない」
俺が、頭で考えていたより、千歳が居ないのは耐えがたかった。
だから、千歳の側に居られる道に進みたい。
「千歳?」
千歳の目から涙がスッーと落ちた。
「千歳、どうして泣いてるの?
そんなに嫌だった?」
「違う、そうじゃねぇ」
どんどん溢れ出てくる涙の理由が知りたいけれど、千歳は自分の腕で顔を隠している。
「千歳、どうしたの?大丈夫?」
「いや、俺、愛されてるなって思って」
「別に今に始まった事じゃ無いでしょ」
顔を隠していた腕をおろして、涙目の千歳
「嬉しいんだよ、政晴が俺の為にそこまで考えてくれた事が――。
嬉しくて、嬉しくてたまらないんだ。
涙も、止まらない」
下を向いて、涙をふいている千歳を呼んだ。
「千歳」
「何だよ」
そのまま、キスをした。
離れると、千歳は驚いていた。
「キスは涙を止める、おまじない」
千歳からキスをしてきて、俺は、ソファに押し倒された。
「お前は、反則を使いすぎなんだ。
抑えられないだろ」
「そうなの?」
「分からす必要があるなぁ」
そのあとは、また、色んな場所を触られたりして、イチャついた。