この恋が罪だとしても
「俺……お前が好きだ、雨音……っ」
「っ……」
そう言って、私の頬に当てられる泉くんの手が熱い。
触れた場所から、気持ちが、想いが流れ込んでくるみたい……。
それに、少しだけ体が震えた。
「お前は、俺が優しくすると怯える。なら……傍にいるには、どうしたらいいんだ?」
本当に好きな人が出来たって……私のことだったんだ。
そんな……どうして、私のことなんて……。
信じられない気持ちで、泉くんの体温を受け入れる。
「傷つけておいて、勝手だとは思う。でも、罪悪感とか無しで……心からお前が好きだ」
……私も好き。
そう喉まで出かかった想いを、必死にくい止める。
あぁ、そっか……やっぱり私には、泉くんしかいないんだ。