彼に会うまでの21時間
 寒さで目を覚ました。

 背中がすごく冷たい。青空が見える。

 起き上がってみたら、ダンプカーの荷台に乗っていることがわかった。

 走っていなくて、止まっている。運転席には誰も乗っていない。

 工事現場なのだろうか、土がいっぱいある。周りは深い森に囲まれている。

 ここがどこなのか、さっぱりわからない。

 スマホはどこにもない。

 たぶん、今日は二十五日。クリスマス。

 日曜日だから、お休みなのだろうか。工事現場には誰もやって来ない。何時なのかもわからない。この場所がどこなのか、さっぱりわからない。

 どうしてこんなことになってしまったのか、私は泣きながら歩き始めた。
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