豹変カレシのあまあまな暴走が止まりませんっ!
困惑する私の背中に、玲がそっと手を回す。
私を覆い隠すように、背の高い身体を屈める。
思わずよろめいた私を、玲の腕が力強く支えてくれる。

「心配するな。お前がどんな体型だろうが、受け止めてやるから。それに――」

玲が、身を低くして、私の胸に顔を埋める。
服を通して、温かな吐息が私の胸の谷間を埋める。

わっ、と驚いて、びくりと肩が震えた。

「割と、抱き心地が良いことも分かった。肉々しいのも悪くない」

「っ玲っ!」

失礼な。そう思って彼の顔を引き剥がそうとするも、私の手をするりと避けて、今度は自分の胸元へ私の顔を押し付ける。

「だんだんと、肉のついたお前の顔にも見慣れてきた。それはそれで、愛嬌があって可愛らしいな。ブルドックかパグのようだ」

なんだとーやっぱり犬なのか!

私が上を向いて睨むと。

「ほら。そっくりだ」

そう言って、玲が私に頬ずりをしてきた。
頬のお肉がぷるぷるした。玲が楽しそうにハハハと笑っている。

あまりにも楽しそうに頬を寄せるものだから、怒る気力も失せてしまった。

なにこれ。私、幸せなの? 不幸なの? よく分かんない。
やっぱり私、犬扱いだった。


「すぐに痩せてやるんだから」

「それなら、今のうちに楽しんでおかないとな」

そう言って、キス。甘くて、濃厚な、この先の続きをねだるようなキス。

もしかして。
今、これから、しようって誘ってます?

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